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IT革命の「実像」を考える
朝日新聞・朝刊 2000年8月27日 「声」より

 2000年8月31日 磯野康孝

新聞の読者投稿欄には比較的よく目を通す。別に、世情を探ろうとか、巷の話題を汲み取ろうとかという気持ちはない。投稿の選択方法に各紙の色がでて面白いからだ。数編の投稿を取り上げて、市民一般の声のように見せようとする各紙編集サイドの思惑が感じられるのだ。

そういった意味で、選ばれる読者投稿はある種の政治的匂いを、程度の差こそあれ持つ。旬な政治ネタが即座に反映されるというわけだ。最近では、戦争関連(時節柄か)や公共事業ネタが多かったが、ふと目に留まったのが「ウイルス駆除 画面が真っ暗」という投稿である。

ウイルスに感染してOSを再インストールせざるを得なくなった大学生の投稿で、今まで蓄積してきたすべてのデータを失い、「分身を失ったような哀惜の思いにとらわれ」たという。そして、改めてIT時代の情報管理の厳しさを訴えるといった内容だった。

毎日、TVも新聞も「IT」の連呼である。朝日の「声」欄といえども、時流に乗った新ネタが欲しかったのか。そういえば、ポケモンのピカチュウを装ったウイルス被害が、アメリカあたりで増えているという報道もあった。それにしても、老若男女が見るであろう紙面に、いきなり「ウイルス駆除・・」とはかなりの違和感である。どのくらいの読者が関心を持ち、中身を理解できたことだろう。

ところで、本文を読んでみると、研究リポートとか自主研究のCプログラムとかいう言葉がでてくるので、投稿者は理科系の学生でパソコンには素人ではないと見当がつく。にもかかわらず、ウイルス駆除について情報をインターネットで求めるわけでもなく、感染したウイルスを自己流で駆除しようとして失敗し、システムが起動不動に。結局、パソコンメーカーの処置に従ってデータを失ってしまうことになるわけだが、彼女の行動がどうも解せない。

感染したウイルスを「自己流」で駆除することは難しい。そもそも、感染したウイルスがどういったタイプか特定できない限り、どう処理したらいいか分からないはずだ。また、一般的にウイルスを発見するにはワクチンソフトが必要になるが、ウイルスの種類によってはワクチンソフトで駆除できてしまうものも多い。それに、ワクチンソフトのWebサイトに行けば、駆除方法も含めてウイルスに関する情報はごまんとある。一方、データについては、ウイルス対策とは無関係にバックアップをとっておくことは、PCユーザーとしては太古の昔からの鉄則といえる。ところが、投稿者はバックアップを怠ったことにまったく触れていない。

これはどういうことだろう。

掲載にあたって記者が手を入れたのか。「てにをは」を変えることはあっても、話の本筋に手を加えることはあるまい。ならば二つのことが考えられる。創作か、誤解に基づいた実話か。創作だとしたらリサーチがお粗末すぎる。実話だとしたら・・。この投稿者の理解度に難があるということになる。そして、これを掲載した編集サイドは、さらに問題があるということだ。

「IT」という言葉だけが踊っている。筆者の印象である。朝日がどういう意図でこの投稿を掲載したのかはわからない。ただ、パソコンもインターネットもコンピュータウイルスもごった煮状態で、切り分けて考えられない状況が見て取れる。これが「市民の声」であり、「新聞の現状」だとしたら、IT革命の実像が透けて見えてこないだろうか。筆者には、巷の「IT革命」が貧弱なPCユーザーを惑わせる言葉遊びのように見えて仕方がないIT革命の先にあるものを、誰かはっきり見せて欲しいものである。

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携帯電話でお買い物 !?
読売新聞 2000年8月25日 「携帯電話財布代わり」より

 2000年8月27日 伊東美和(学生アルバイト)

記事によると、自動販売機で品物を購入し、代金は携帯から払うとか、その場で見かけた広告の商品を携帯で注文できるシステムなどが開発されているという。

そのなかの1つに「プロ・テクト」という会社が開発した自動販売機などに内蔵して商品などの代金の決済を携帯電話から処理できるユニットのこと紹介されている。
これは、自販機利用者が、インターネットに接続できる携帯電話から、決済用のサーバーにアクセスし、自分の携帯番号、自販機に表示されている識別番号、利用金額を入力するというもの。サーバーから送り返された携帯電話の番号と、自販機のコネクターを通じた携帯番号が一致すると指定した金額分が利用できるという。

また、今年末にも富士通とDDIが共同で始めるショッピング決済サービスがある。
これは、テレビや新聞などのに掲載されている商品番号を携帯に入力し、配送場所、支払方法を指定すると、品物が届くというもの。カード番号や住所などの個人情報はあらかじめサービスセンターに登録しておくので、携帯電話で入力することがないから安全性は抜群という。
決済で携帯電話を利用することで、どの携帯電話から発信されたかによって本人を特定でき、なりすましによる不正が防げる利点があるそうだ。

しかし、これを読む限りでは、「携帯電話(ただし、インターネットに接続できるもの)を落としたら今までよりも大変なことになるのでは?」と思う。よくないことを考える人の手に渡り、携帯の番号が知られてしまったら最悪である。今まで以上に自分の身の回りの持ち物をしっかり把握しておかなければならないように思える。

どちらにしても、使いすぎには注意が必要である。

■関連サイト

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観葉植物で安上がりなヒーリング
日経流通新聞 2000年8月22日号 「バックスター族急増中」より

 2000年8月25日 石田和子

5月のオフィス便りでもお伝えしているとおり、オフィスにはレンタルグリーンが青々と茂っています。
全部で6鉢の観葉植物たちは、エアコンの冷房の効いた場所においてあるものから、日中は30度を越すような場所にあるもの、日当たりが悪く一日中薄暗い場所にあるものなど6者6様(?)の環境です。

毎月一度、業者の方がメンテナンスに来てくれ、枯れ葉などの手入れをしてくれますが、普段の水遣りは自分たちの仕事です。
すると、同じように水遣りしているつもりでも、力強く青々しているものもあれば、弱々しく薄緑色になっているものもあり、業者の方と話をするとつい
「この子は、あんまり水をやらないほうがいいでしょうかねえ」
とか
「この子とあの子の場所を時々は入れ替えてやったほうがいいかしらねえ」
などと子供かなにかのように話をしてしまいます。

●癒し消費の延長線としての植物

この記事によると、植物に友人のように話しかけたり、ペットのようにニックネームをつけたりする人たちのことを「バックスター族」と呼ぶのだそうです。

紹介されている渋谷の生花店にも、「うまく育たない」と植物の診察の依頼客が後を絶たないとか。そして、診断は水のやりすぎなどの過保護的な取り扱いのためが多いとか。

バックスターというのはアメリカの植物研究者の名前を取ったもので、今から30年以上前に「植物にも動物と同様に、知覚や記憶力がある」とか説を立てて、世界中を驚かせたそうです。
その仮説は証明されてはいないものの「声をかけると良く育つ」うわさはその後広く浸透しているとか。
オフィスのグリーンにも名前を付け、毎日話し掛けてやらなくては。

手軽で安価なペットとして、少しくらい放置してもすくすくと育ち、数多く集めることができ、心の隙間を埋めてくれてストレスの解消につながる植物。バックスター族は増えているそうです。
そして、私にもバックスター族の素質は少なからずあるようです。

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