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DoCoMo お詫びCMの裏に潜む変わらぬ本質
2001.8.29 磯野康孝
このところ目にしなくなったが、ちょっと前まで頻繁に流れていたのが鷲尾いさ子出演のDoCoMoのお詫びCMである。楚々とした鷲尾いさ子が画面に登場し、すまなそうな表情でiモードの迷惑メールの対応について説明をするアレだ。

この迷惑メールへの対応については、DoCoMoはTVCMと同じ鷲尾いさ子をキャラクターに新聞でも一面広告を何度も組んでいる。全国紙の一面広告は数千万から億ともいわれているから、かなりの力の入れようだ。

TVで鷲尾いさ子のすまなそうな顔を見ていると、DoCoMoもよくやっているな、まあ、いろいろあって大変なんだろうな、などとふと思ってしまったりしないだろうか。だとしたら、まさにDoCoMoの術中にはまっているといっていいだろう。ここでユーザーは、鷲尾いさ子の陰にあるDoCoMoの本来の姿を見失ってはいけない

iモードに広がっている迷惑メールに対して、従来、DoCoMoはその対策に消極的だった。この点については、このコラムでも以前から指摘してきたところである。ところが、この夏前から突然重い腰を上げ、迷惑メール対策に乗り出してきた。まず、電話番号がそのままメールアドレスになっているシステムを改め、最初から名前形式のアドレスを付与するようにした。さらに、メールの受信料金のうち約100通分にあたる400パケットを、毎月無料とするようにしたのである。

一見すると、かなりの意識の変化があったように思えるが、決して自発的に行っているわけではないことは5月21日付のコラムで書いたとおりである。つまり、迷惑メールに関する苦情が殺到したため、総務省が携帯電話各社に被害の実態調査と対応策をまとめるよう指示したのがDoCoMoの心変わりの原因なのだ。

しかも、総務省がそのような動きをした背景には、政府首脳の働きかけがあったのである。実は、福田康夫官房長官が、自分の携帯に届く迷惑メールの多さに閉口して総務省の幹部を呼びつけたというのだ。さらに、メールの受信料はすべて自分持ちという説明も受けた福田長官は怒りが倍増したらしい。総務省の幹部は、あわててDoCoMoの立川社長を呼びだして対策を厳命した、という次第なのだ(日経産業新聞による)。

何とも情けない話である。この話をまとめれば、結局、今のDoCoMoの迷惑メール対策は、一人の政治家が持つ携帯電話への迷惑メールが元になっていることになる。何千万人というユーザーの声には耳をふさぎ、一政治家の声に反応する。まさに、ユーザー不在を絵に描いたような話である。総務省にしても、長官の怒りがあればこそあそこまで迅速に動いたということで、何てことはない、相変わらずの昼行灯ではないか。

このような企業と行政が支配するのが、今の日本の通信業界なのだ。国益を唱えながら自社の利益しか目に入らないDoCoMo、そしてNTTグループ。それを監督・指導すべき総務省は、NTT法の改正の件も含めて、最近どうも動きがちぐはぐで中途半端だ。携帯電話の技術が日本の明日を支えるといわれているとしても、DoCoMoの寡占支配は、やはり異常である。

iモードユーザーはよく考えて欲しい。月のメール受信料金のうち約100通分にあたる400パケットを無料とするサービスを始めたといっても、iモードが最初のメール受信操作から課金されるシステムに変わりはない。また、100通分と聞くと多いように思えるが、1日平均3通ちょっとに過ぎない。それを越えた分は、やはり自分で払わなければならないのだ。本質は変わっていな>のである。

何にしても、ユーザーは声を出し続けていかなくはならない。声を出さなくなったら、それこそ思うつぼである。雑音といえど、耳に入っているうちは意識せざるを得ない。ユーザーの存在を意識させ続けることが、すべての始まりにつながるのだ。

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講師の初体験
2001.8.13 李剛
『やっと終わりました』
講義が終わったと同時に、これだけの意識が残りました。
普段、サブ講師として、だいぶ楽な気持ちで講義を受けて、ほとんど講師の楽しさ、苦しさを感じられないのですが、ほんとうに自分自身が講師として、一日中ペラペラしゃっべて、しみじみ講師としてのその大変さが感じられました。一言でいえば、大変でした。

講義の内容を何度も勉強して、何とか大丈夫そうですが、実際にどういうふうに受講者にわかりやすく理解させるのはヒントをつかみにくいです。
たとえば、LANのトポロジの3種類を説明するために、スター型、バス型、リング型の3つの違うLANの形を物理的な構成の説明が必要なので、単純に言葉で説明しても、受講者はイメージが作りにくいです。
しかし、もし、簡単に表と図で3つの形を区別すれば、だいぶ受講者はイメージが作りやすくなりました。このようなところで、どういうふうに受講者にイメージしてもらえばいいかが、難しくて、そして力を入れる必要があると思います。
一般の講師といい講師の区別はここにでてくるのでしょうか。

私は外国人の講師として、日本人に日本語で講義するのが、ある程度ちょっと恥ずかしいです。たまたま変な日本語を口に出して、受講者の反応がどうになっていますか、いつもこのように考えて、どきどきしました。今回の1回目の体験から見ると、受講者が優しいですね。僕の下手な日本語を許して、とくにアンケートの中に悪口を書かないのが、ほんとうにありがたいと思います。
逆に考えると、講師の基本的な口のスキルがないと、基本的な失職ではないですか、今度の講義を同じ間違えをしないように、日本語の能力を早く高めないといけないと思います。これも私の一つの重要な反省点です。

「中国語でやってごらん」
社長と石田賢治氏から言われて、日本語でうまく説明できないと、よく把握できる中国語で説明してもいいのですが、結局、中国語で説明しても、自分でも満足できなかったです。あくまでも、教え方の問題です。この方面のまだまだ工夫が必要だと思います。

今度の講義は9月の中旬に走りますので、一人前の講師になれるようにかんばリます。

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「Think Different.」−Mac使いはただの自己チュー
2001.8.11 磯野康孝

とある空港のカウンター。

係員
窓側と通路側、どちらになさいますか?
若者
真ん中で。
係員

飛行機の中。と、突然MacのiBookが現れると・・。
3列席の真ん中に陣取ったさっきの若者が、いきなり両隣のテーブルをおろしてCDの山とデジカメ、DVを置き、素早くFireWireポートにケーブルを差し込む。

とまどう両脇の客の顔をのぞき込んで若者は、
「今、自分で映画を作っていて・・これ、僕の彼女と犬。」
で、液晶画面のアップ。

自分のテーブルに置かれたCDの1枚を手に取っている紳士に、
「その曲、おすすめですよ。」
イヤホンジャックを抜くと、機内に大きな音が流れる。
一斉に振り向く乗客と乗員。

「The New iBook.」
「Think Different.」

「この若造をすぐにつまみ出せ!!」と、思わず画面に怒鳴ってしまったのは筆者だけではあるまい。だが、これは正常な反応だと固く確信する。

しばらく流れていなかったが、つい最近も目にしてしまった。ご存知、アップルのNEW iBookのCMである。何度見ても、本気でこんなCMを作ったのかと首をひねってしまう作品。どこをどう見ても「反社会的」な内容だからだ。

交通機関でのトラブルが増加している中、こんなCMを見せられて愉快なはずがない。そういった社会背景がなくても、十分に不愉快だが。ともかく、画面で流れている行為は明らかに社会マナーに反するもので、それだけで終始する。クリエーターの甘えと、アップルという会社の見識の低さだけが残る。CMだから、ギャグだからといういいわけは通用しないのだ。

しかし、「Think Different.」とはよくいったものである。アップルの広告には必ずでてくるキャッチコピーだ。直訳すれば、他とは違ったをこと考えよ。Differentには「独特の」とか「並外れた」といった意味合いもある。要は、アップルの先進性や特異性といったものを表しているわけだが、このCMでは完全に浮いてしまった。

「他とは違う」→「他人にはお構いなし」→「自分が一番」→「自分だけよければいい」と、まさに負の連鎖である。「Mac使いは自己チュー」を世に喧伝しているようなもの。自己チュー人間を(iBookとか作って)後押ししているのがアップルだといわんばかりだ。

一昔前には、Macを神のように崇め、伝道者の如くその優位性を説いてまわる輩がいた。その選民思想的な態度には随分と反発したものだ。そんな記憶まで蘇ってしまった。断っておくが、筆者は決して親Windows、ビル・ゲイツ教信者ではなし、いわんや反Macではない(ただ、Macユーザー独特の傾向というのは、やはり存在すると思っているが)。

企業イメージというのは重要である。だが、イメージに固執するあまり、自らの社会的な位置や責任を、うっかり横に置いてしまったようなCMを、何の検証もなく世に出してしまってはダメだ。足が地に着いていない・・。アップルの今の業績が、こんなCMを作らせたわけではないことを祈りたい。

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小さな「IT革命」 やはり便利だった「サイボウズオフィス」
2001.8.6 石田和子

毎朝TBSラジオで聞こえてくるものに、サイボウズオフィスのコマーシャルがある。

「サイボウズ使用前・・・・うんぬんかんぬん・・・・・はやくかえってきてー、やまだかちょーう・・・・サイボウズ使用後・・・・・・お得意様をクリック・・・やまだかちょうがしゅっちょうでも・・・・なんとかかんとかをクリック・・・会議の予定をクリック・・・クリック・・・・」

いくつかバージョンがあるのだが、たいがいこんな調子で、これを聞きながらいつも思っていたものである。
朝の民放ラジオだからこれくらいの誇張はしかたがないにしても、ふざけたコマーシャルだなあと。

しかし先週、私のアカウントがイントラネットに入れなくなって、半日ほどサイボウズオフィスを利用できなくなってしまった。

いきなりやってきた「サイボウズ使用前」状態。
オフィスの各メンバーの行動予定表は、サイボウズオフィス導入前からホワイトボードのスケジュール表に適宜書き込んであるし、お得意様の連絡先等は普段から住所録ソフトを使っている。行く先予定表も全然更新されていないメンバーばかりで、全然あてにならないし、この少人数の会社では大体の予定は覚えている(つもり)。
困るはずはないと思っていた「サイボウズ使用前」だったのだ。

しかしながら、朝から不便だったことといったら。
この上なく不便だったのである。
管理担当者の出社時間まで首を長くして待つ間、「あのコマーシャルは決して誇張ではなかったんだ」と考えていた。
予定をクリック。
連絡先をクリック。
掲示板をクリック。

サイボウズオフィスを導入してから、何かが画期的に便利になったという実感はなかった。
「IT革命」などと声高に叫ぶほどの「革命」じみたことはなにもなかったのだが、いつのまにかじわじわとその便利さを享受し、いつのまにか欠かせないものになっていたのだった。
猫も杓子もパソコンを使う時代はじわじわと進んでいる。本当の意味で誰もが簡単につかえる時代になるにはもうしばらくかかりそうではあるが、決して後戻りすることなくIT革命は進んでいくのだと実感した事件であった。

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