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掲載雑誌・年月 不動産受験新報(住宅新報社) 
1997年1月号
自己変革のための資格情報誌です。
タイトル これからの時代に生きる資格
記事の解説 先日(2001年5月)、本棚を整理していたら、この本が出てきました。今さらという気持ちもあったのですが、結局ここに載せることにしました。4年半前と比べて、自分自身変わっていないなあ、と感じました。「わかっていても、やらない」は自身への言い聞かせが大きいです。

生きがいを見つける

雑誌表紙

 中小企業診断士

●自らも経営者なだけに、経営者の事情はよく分かる

中小企業診断士の資格を持つ井上きよみさんは、経営コンサルティング業務を行う場合、まず、行った先で自分が受ける第一印象を大切にするという。お店に入ったとき、「なんか、雰囲気が暗い」とか「なんとなく汚い」と感じたら、それが経営分析の出発点になる。

もし、「暗い」という印象を受けたなら、なぜそのように感じるのか細かく見ていく。照明が暗いのか、店内の色調がよくないのか、店の棚に、不用意に商品が積み上げてあるからなのか、それとも、店員がろくに挨拶もできないので暗いのか、などさまざまな理由が考えられる。

そこから理論的に考えていき、現場を検証した上で、「ここがこうだから暗いのだ。じゃあ、ここをこう直せば、店が明るくなり、売上げも上がるはずだ」と分析し、診断書を書く。こういった診断書の作成料は、1件につき2万〜20万円で、その会社の規模や内容により、金額も大きく違ってくる。

「でも、診断しても『そうですか』というだけで終わってしまう経営者が、基本的には多いですよ」と井上さんは言う。それを直せばよくなると分かっていても、いざとなると経営者はなかなか動かない。「おカネがない」「ヒマがない」などの理由を言われるが、「分かっていても、大変だからやる気がない」というのが本音のようだ。

だが一方で、井上さんは、そんな経営者の気持ちがよく分かる。4年前、27歳の若さで独立し、(有)ヌーズ・ヌーを設立した井上さんは、自らも経営者の立場だ。だから、自分の会社のおカネを使うという痛みや怖さが、理解できる。

「経営はほんとに大変ですよ。私自身が、経営コンサルティングをしてもらいたいくらいですもの」。そう言って、井上さんは屈託なく笑う。

●未知の分野であっても、積極的に取り込むことが必要

井上さんが、中小企業診断士の第1次試験(無期限に有効)をパスしたのは、大学4年のとき。就職のために何か資格を取ろうと思ったのがキッカケだ。学生時代に難しい診断士に挑戦する人はほとんどいない。だが、チャレンジ精神旺盛な井上さんは、独学で4ヶ月ほど勉強して1次に合格した。その際すでに取得していた簿記2級や販売士1級の勉強が大いに役立ったという。

大学を卒業してから、井上さんはコンサルティング会社に就職した。ここで、彼女が取り組んだのは、コンピュータによる経営システムをマスターすることである。当然、コンピュータについては、まったくの素人だったが、日常の仕事を通じて、先輩に教えてもらったり、自分で本を買って読んだりして、少しずつ覚えた。半年後には、コンサルティング用のプログラムが作れるまでになった。

ちなみに、井上さんが、2次試験(3年間有効)と15日間の3次自習に合格し、診断士の資格を取得したのは、社会人2年目のことである。

ただし、診断士の資格を取ったからといって、誰もが経営コンサルティングの仕事ができるようになるわけではない。特に最近は、経営戦略や経営管理にコンピュータを導入している企業が多い。だから、コンサルタントも、経営の知識だけではなく、コンピュータの生かし方についてアドバイスをしたり、効率的に使いこなす能力が求められている。

たとえ、自分にとって未知の分野であっても、時代の流れを読み取り、必要であると思ったらためらわず、最先端のものを積極的にとり入れていく勇気と実行力が、これからのコンサルタントに要求される資質なのだ。


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