タイトル ホームへ
ホームへ

タイトル 図解 常時接続のセキュリティがわかるとネットワークに強くなる
著者/出版社 谷口 功/メディア・テック出版
本体価格 2,180円+税
評者 磯野康孝(2001年7月30日)



書籍表紙

今流行の「図解本」である。「図解」「常時接続」「セキュリティ」と、最もホットなキーワードが書名に3つも並んでいる上に、「基礎講座」と銘打たれている。「ネットワークに強くなる」シリーズのようで、「TCP/IP」→「LAN」、そして本書「常時接続のセキュリティ」という流れだ。

内容は、インターネットの仕組みに始まり、不正アクセス、スパムメール、ウイルスと、話題のテーマが目白押しである。ひとつひとつの説明は丁寧で、つっこんだところまで書かれている項目もあり、「基礎」という範疇を越えている部分も多い。

クラッカーによるアタックの具体的手口を挙げたり、不正アクセスのプロセスを説明するなど、ちょっとしたPC雑誌の特集レベルの話題が続く。中身は濃い。著者の谷口氏は、工学部卒のテクニカルライター。語り口に説得力があるのも納得できるところだ。

ただ、シリーズ本という意味で、読み進んできた上の3冊目ならこのレベルなのだろうといった感もあるが、まったくの初心者には少々難しいかもしれない。ある程度ネットワークを理解した読者なら面白く読めるだろうし、セキュリティの概要を把握したい向きにもいい。

あえて難点をいうとしたら(あくまでも印象だが)、そのチープさだろうか。2,000円を超える価格設定にも関わらず、この体裁は?である。書体も今一つ読みにくい。また、紙面を眺めると間が抜けた印象がある。行間のバランスが若干悪いのだろう。

そして、何よりもこういった本の命である図解部分が問題だ。はっきりいって稚拙。この点ははっきり指摘しておこう。何といっても「図解」なのだから、出版社としてはこの点は慎重にすべきだ。

書店での立ち読みなどで真っ先に目に入ってくるのはイラストの部分である。いくら内容がよくても、このイラストのレベルでは読者は惹きつけられない。実際の売り上げはともかく、これはまずい。それに、稚拙な図解では理解が進まないのだ。初心者は図解の欠点を補えないから、混乱する一方になる。

内容がいいだけに、何とも惜しい。洗練された図解を付せば、まったく印象が違った本になっただろう。

この本がすぐにほしい

  トップへ
戻る

ホームへ


リレーコラムトピック考察雑誌原稿・記事こぼれ話書評オフィス便り講師・セミナー予定表
原稿掲載インタビューリンク会社概要採用地図・お問い合わせOld Contents