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高度情報化社会と呼ばれて久しいが、このところのIT関連技術の進歩や大衆化の速度は並大抵のものではない。例えば、インターネットの普及・定着ぶりなどは、2、3年前の状況と比べると目を見張るものがある。もはや、立派な社会インフラの一つといっていい。
こういった社会情勢の中で、情報化の波はビジネスシーンでより激しくなっているといえる。企業にとって、情報技術や情報システムの導入は避けられないどころか、これからを生き残るために必須の状況になってきていることに異論を待たないだろう。
今回取り上げた「図解 経営情報化100の誤解」は、そんな経営における情報化につきまとう誤解を取り除こうという趣旨の下に書かれたものである。
情報化が進めば進むほど情報技術や情報システムの持つ本質が見えにくくなり、誤った理解に基づいて実際の導入やマネジメントなどが行われることが目立つようになってきた。巷によく聞く、パソコンさえ導入すれば情報化が進み業務効率が上がると考えている経営者の例が典型だ。
ある程度情報技術に関わりを持っていれば、ただ単にパソコンを導入しただけでは業務効率が上がるわけもないことは察しがつこう。しかし、日々情報化を急かされる中、すべての企業人がその本質を弁えているはずがない。結果、「情報技術」や「情報システム」などに対する様々な思い込みや間違った解釈が潜在することになる。
こういった思い込みや間違った解釈は、適切な情報化投資を無駄にしたり、誤った情報化アプローチの元になりかねない。そして、そういった行動は企業の命運を左右する危険性を孕んでいるのだ。そこで本書の出番である。
といっても、著者の二人は、情報技術の分野でシステム開発やコンサルティングを幅広くこなしてきたプロフェッショナル。内容は、事例も含め具体的で非常に濃く、記述はかなり専門的だ。つまり、本書は概略を述べるだけの教養本でも流行の啓蒙書でもなく、いわんやビギナー向けのハウツーものでもないのである。
確かに、「図解云々」というタイトルを見ると売れ線のビジネス書っぽいが、はっきりいって通勤の行き帰りに電車の中で読破できるほどヤワな本ではない(タイトルに入っているわりには図もわかりにくいし)。ざっと流してポイントつまむということは無理である。もっとも、その分、経営と連携する情報技術や情報システムの本質に迫っていて、筆者的には目から鱗という項目もそれなりにあった。
全体的に、一般ビジネスマンよりは経営者や情報関連部門の取締役、管理者向けの印象が強い本だ(「はじめに」にもそう書いてある)。ただし、無理解な経営者や時代遅れの上司の説得のための資料にするという手もある。情報処理やシステムに関わるビジネスマンなら、持っていても損はない1冊になるはずだ。
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