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タイトル まるごと図解 最新XMLがわかる
著者/出版社 池田実、小野寺尚希/技術評論社
本体価格 1,980円+税
評者 磯野康孝(2001年2月27日)



書籍表紙

XMLをご存知だろうか。ITトレンドの一つとして、目にした方も多いはずだ。一部ではHTMLに置き換わる言語として紹介されたりしており(本当はちょっと違う)、ずいぶんと前からブレークするするといわれてきたものだ。

ここは書評のコーナーだから、XMLとは何ぞやということには言及しないが、まあ、ITに関わり合っていれば避けて通れないものである。というわけで、ご多分に漏れず筆者も何年か前からXMLに関する資料を集めてきた。

巷間にはXML関連の書籍があふれている。資料集めには事欠かないと思っていたのだが、これがなかなか難しい。棚に並んでいる書籍の多くは翻訳本である。翻訳本は出版まで時間がかかっているため、概略の把握にはいいが情報自体は古くなる。中身も技術書的で読みにくい。日本人著者による啓蒙本の類も、翻訳本を元ネタにしているものもあり、その意味では同じだ。

ムック類はどうかというと、プログラマーを対象としたような内容のものが多い。事例にしても、求められる環境がそれなりに高度だったりする。これでは、気軽にサンプルを作って、というわけにはいかない。つまり、XMLの概略を知った者が次のステップに移行するための、中間的な情報を提供する資料があまりないのである。

実は、ここで紹介する技評の「最新XMLがわかる」は、過去何度となく書店で手に取ったものだった。初心者向けという先入観から今まで見過ごしてきたのだが、改めて中身を吟味すると意外とレベルが高いことに気づいたのである。そこで、今回購入に至った。

レベルが高いといっても、他の啓蒙本や翻訳本、ムックなどに比べればはるかにわかりやすい。このあたりは、この本の狙い通りなのではないだろうか。特に、XMLやXSLを実際に記述するための初歩的な指定方法などについては、丁寧に解説されていて好感が持てる。

もちろん、本書だけで複雑なXMLドキュメントが書けるようになるわけではないが、記載されているサンプルなどを参考にすることで、本書1冊でもそれなりに動くXMLドキュメントを作成できるようにはなる。初級から中級の入り口までをカバーしているといっていいだろうか。

とはいっても、300ページ近くあるボリュームと新しい概念が次々登場する内容は、やはり、全くの初心者には難しいはずだ。ただ、XML自体全くの初心者が手がけるものではないだろうが・・。

XMLはB2B、いわゆる企業間取引のマーケットでの利用を中心に浸透してきている。当初語られていたような、HTMLに置き換わるような利用はまだ少数だ。また、XMLの仕様は今なお更新され続けており、周辺を補完する仕組みの中には仕様が未だに流動的なものもある。早い話が一般ユーザー向けのものではない。

その点を踏まえるとこの「最新XMLがわかる」は、プログラマのような専門家ではないが、それなりの知識を持ったIT関連部署のビジネスマンなどにはちょうどいい内容だと思う。


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